皆様、「縄張り図」をご存知でしょうか?
私は初めてこの言葉を知ったのですが、縄張図とは、現状の遺構から曲輪や防御施設の配置を読みとり、城の構造をわかりやすく示した図面のことだそうです。
この言葉を知ったのは、【縄張り図一筋、うん十年!縄張りは城を語る!】をサイトポリシーに、ホームページに綴り続ける「埼玉の中世城郭」さんのホームページに出会ったからでした。このサイトでは数多くの埼玉県の中世城郭調査し、縄張り図を作成されております。
埼玉県の中世城郭http://saichu.sakura.ne.jp/
画像:あらかわプレスより 埼玉県寄居町鉢形城址
Twitterで、ここ寄居町の鉢形城の縄張り図に取り組まれている事、その制作過程をお見かけしました。
歩測を基本とした調査、作図過程に感動しました。
そしてこの度、2017年から調査を開始された巨大な「鉢形城」の縄張り図を完成されました!
ご紹介させていただきたい旨をお伝えした所、ありがたいことに承諾をいただきました。
こちらが「埼玉の中世城郭」さん作成の「武州 鉢形城の縄張り図」です。
【ご注意事項】本図は「埼玉の中世城郭」さんが全面踏査を行い、大切に書き上げたものです。図には著作権が発生しております。著者の許可なく無断掲載、転用、図の加工はお辞めください。
美しく清書されたこの縄張り図を見ると、荒川と深沢川の地形を活かし、広大かつ堅牢に作られた城の姿が浮かび上がります。
精密な図からは様々な想像を掻き立てられずっと見ていられます。
今回のあらかわプレスでの掲載に当たり、あらためてホームページを読ませていただくと、
長期にわたる現地調査、手書き図面から作図する作業過程に驚愕しいたしました。
その調査が記録が以下のページで綴られております。
そして一般的な縄張り図調査の現状についても知ることができました。
埼玉の城館調査は著名な方々の調査により やりつくされた感 が漂っている。 しかし、縄張り調査に関しては まだまだな所 がいっぱい!
そうだったんですね。
踏査のたびに大きくなってゆく手書きの図面。
既存の縄張り図には無い石垣を観察し、当時のものと推定してゆきます。
ある時は寒風の中、またある時は初夏の緑に覆われた鉢形城を、丹念に調査する様子がよくわかります。
制作の記録自体が興味深くぜひ皆様にも読んでいただきたいです。
画像:あらかわプレスより
この縄張り図を持って、あらためて鉢形城を歩いてみたいと思います。
現在「埼玉の中世城郭」さんでは鉢形城の見どころを紹介するコンテンツも制作中とのことでそちらも楽しみです。
また寄居町の城郭として他にも花園城等の縄張り図やレポートを見ることができます。皆様も是非サイトに訪れてみてください。